四月になれば彼女は


2ヶ月前から読みたかった本を読んだ。




四月になれば彼女は。
最初、うわーーーめっちゃ綺麗な表紙だなぁああウユニ塩湖だぁああって思って、帯をみて購入を即決。
大体そんな感じで本を買っている(こんな感じだから読みたい本を買うのに増えすぎて読んでない)



なんかとても不思議な感じだった。読んでる間、沢山心に響いたり考えさせられたりする言葉が沢山出てきて、いちいち噛み締めてるのに気づいたらもう半分とか、気づいたらあと2、3ページとか。
あと物語の目次?が、4月~3月の1年間に振り分けられてて、めくるともう1月?え?どゆこと?みたいな。つまりは、考えさせられるのにスラスラ物語の話は入ってきた。夢中になってます!って感じで集中しなくて、時折考えながら、人の話をそれで?って聞いてる感じ。亜美ちゃんは美人とか、蹴りたい背中とかはもうめちゃくちゃ物語に集中してたけどね。それとはまた違う読み物だなぁと思った。


物語の中に色んな恋愛についての価値観や言葉が出てきたけど、基本的にはみんな諦めてる。人を愛しているのかわからない、人が幸せかわからない、人の好きの深さは永遠にわかることがないからこそ、わからないと割り切った上でみんな諦めている。自分よりも大事な人がいた時期があっても永遠には続かない。でもそんな恋愛に憧れていたり、諦めきれなかったりする人もいれば、自分と無縁の世界だと絶つ人もいる。
だから、作中ずっと、恋愛はこうなんだ!恋愛とは!みたいに恋愛の価値観については一筋ってわけじゃなかった。むしろ、迷っているようにみえた。何でだろう?何なんだろう?て探してるようにみえた。

それでその疑問や迷いは今、人生の岐路にたっている私も同じ。だから、余計考えて読んでいた。すんなり信じれる部分とそうだと信じたいな…て思う部分が沢山あった。個人的には、純を見てこう思えるのはいいなぁって思ったし、タスクを見てあぁ私はこっち派だなぁって思ったし、奈々を見て確かになってなった。


タスクが作中で言ってた言葉。
「フジさん、やっぱり僕は自分が一番大事なんですよ。いや、あのパーティにいたみんながきっとそうなんです。それなのに誰かとずっと一緒にいるとか無理がありません?」
そのあとの藤代の言葉。
「まあお前の言う通り、恋愛は非合理的だよ」
「それでも結婚するのは、みんな寂しいからだよ。はしゃいだふりをしてるだけで、ひとりが怖いんだ。」



タスクの言った言葉も、藤代が言った言葉も、どっちも現実だと思う。
自分が大事だから、寂しい思いをしてる自分を寂しくさせないようにする人間もいれば、そんな寂しい思いを消すためだけに無理をするのが嫌で、ひとりでいる人もいる。


今自由な選択ができて、自由な恋愛ができる分、寂しさの気持ちの強さで恋愛が進んでるようにも思う。
人と関わることは、深く関われば関わるほど傷を負うこともある。自分の思い通りにいくことも少ない。それが自分の期待が大きい人、つまり好きな人に当たれば当たるほど、自分が傷つくだけじゃなく、失望も伴うから、疲れてしまう。


じゃあ、傷つかないためにもっと中身を知ろうって思って、自分の気持ちを隠して、友達から入って仲良くしてると、今度は相手が恋愛の候補から外してしまうこともある。情になる。
深く知りすぎているから、この人のことを知りたいとか、新しい面が見えたりする、ドキドキがない。情熱がない。
それは恋愛じゃない、ドキドキや胸キュンのような、恋愛に当てはまる感情がないじゃないか、確かに一緒にいて落ち着きはするけど、ドキドキしない。
そういう感覚が増えてると思う。
良く言ってしまえば、本音が言える兄弟姉妹のような、家族のような関係で、そこから、また新しく関係を作るなんて、リスキーで無理だ。



全部に共通することは、何だかんだで自分が大事だということ。
もっと飛び込もうとしたら、思わぬ面が見えてくるかもしれないのに、実は自分が気づかないところで、知らない自分が出てることもあるかもしれないのに。自分の保身への想像力は無限大なのに、そのプラスの可能性は浮かびすらしない。何でなんだろうね。
でも、開き直るようだけど、もともとそういう生き物なんだと思う。
現代の恋愛は、というけれど、元々人類みんなあった気持ちが、自由になったことで、暗黙の了解だったのが明瞭になって出てきただけだと思う。
こういう気持ちも考えも、私がそんなことないよ、ちゃんと大事にできるよ、と言われて、本当に相手のことしか考えられない人が出てきた時、傷つかないためにあるのかもしれない。
どこをツッコんでも、結局自分が大事と繋がってしまうね。


多分それが今の恋愛の姿で、それが原因で恋愛ができてない。
そういう多くの人達の姿を、色んな登場人物からの言葉で共感をもぎ取っていた。
他にも書きたいことがあるけれど、少し休憩。